2007/10/29 (月) 21:33
におつひめ、と読みます〜『丹生都比売』
![]() | 丹生都比売 (1995/11) 梨木 香歩 商品詳細を見る |
《本の紹介》
これは、歴史上の人物を材にとった物語。そういう意味で、梨木香歩の他の物語とは一味違うようで最初は少しとまどった。
しかし、読んでみるとこれは紛れもなく梨木香歩の作品だと思った。厳選された言葉で綴られる一見静謐で、なのにどこか異様な熱を感じる世界。母と子の葛藤というテーマ。
主人公の草壁皇子は、自らは光を放たぬ月のような存在。草壁の苦しみ、母である鵜野讃良皇女の哀しみ。それらを語る口調は、静かな緊張感に満ちている。まるで、溢れそうになるのを内と外から抑えている、皿に張った水のように。
《今日のコメント》
昨日今日と晴天が続き、夜になると明るく冴えわたる月が空に浮かぶ。
月は美しく、そしてどこか哀しみを纏っているようにも見える。
しんとした気持ちのときに読む本はいくつかあるが、これもその一つ。
鵜野讃良皇女や草壁皇子が描かれる物語はいくつかあるが、それぞれ人物の捉え方が異なっているのが興味深い。こちらは、鵜野讃良皇女を主人公にした漫画。結構大作。
![]() | 天上の虹―持統天皇物語 (1) (講談社漫画文庫) (2000/02) 里中 満智子 商品詳細を見る |

